親との関係

１２月に入ってすぐ、母が他界しました。

日頃、本質体や魂の通訳を行う中で
この世でのことは全てが体験と分かりながらも、
声を聞くことも、顔を見ることも、もうできないのだなぁと思うと
別れはとても悲しく、寂しいものでした。

親でありながら、色んな感情体験を共に味わってきた同志のような感覚で
「色んなことを一緒にやってきたなぁ」という感じがしています。

これを書いている今、実はまだ数日しか日が経っておらず、
心も身体もまだまだ落ち着いてはいないのですが
今、感じていることや気づいたことを、
皆さんにシェアしておきたくて、母と共にPCを開きました。
（抜けてしばらくはそばにいるのです。浮遊しながら笑）

とても大切な話なので、最後までしっかりと読んでくださいね。

＊＊＊

親は、親というその役を選んだ時から、
子である私たちの望みを当たり前のように叶えようとします。

この世で生（せい）を持ち、どんな生き方で、どんな体験をしたいのか。
体験とはもちろん、感情を感じる体験です。

なるべく穏やかなものなのか？
それとも、できるだけ波瀾万丈で弾けたものなのか。

なるべく苦労しない設定なのか？
それとも、できる限りの苦難の道を歩みたいのか。

設計は自由です。

そもそも私たちは、何かしらの感情の体験を目的としています。
なので、その感情をしっかりと堪能させてくれそうな親を
必ず自分で選んでいます。

そしてその親役を引き受けてくださったのが、あなたのご両親です。
ここは絶対に忘れないでください。

＊

本来、この世に生を受けた私たちがすることは、自分が選んだその環境設定の中で
自分が感じたい感情を感じるための体験をするだけです。

なのに、生きていく中で自分を見失い、必要のない環境要因を身につけ、
それが基準となった生き方になっている人が少なくありません。

そして親子の関係においてのそれは

・親の世話は子がしなければならない。
「ねばならない」という定義付けられたもの。

・自分のせいで、といった（特に親が離婚した場合に思う子が多い）
「申し訳なさ」からくる罪悪感のようなもの。

他にも、自己価値が低く人や親の役に立つことで、自分を成り立たせる
など、様々あるのですが
私がセッションで見てきたのは概ねこの２つで
私はおそらく、ねばならないよりも罪の意識の方が強かった。

まぁとにかく、気づけば３０年間くらい、
母が喜ぶように、喜ぶようにと動いていました。
どこかで、助けないと！と思っていたのですよね。

そして、母は少しずつ私にとって「助けられないといけない人」になっていきます。

助けられないといけない人＝病気、認知症、介護が必要な状態、
金銭的援助が必要になる等、言い方を変えると、迷惑をかけようとする。

そんな中RASと出会い、罪悪感を手放したりしながら、
少しずつ自分のやっていたことを変えていきました。
これがなかなかきつかった・・・。

母に対し、してあげたいという想いがなかなかなくならず、
まるで親が子を想うように、色々なことをしていました。
おかしいですよね、自分が子どもなのに。

＊

他界した母が今になって言うこと。

「だってあんた、母さんのこと助けたかったんじゃろ？」

あぁそうだ・・・私が助けたかった・・
その望みを叶えてくれていた・・・
（体験としての助けること自体に良い悪いはありません）

＊

そして気づき始めた私に母がやってきたこと、それは
私が母に対して何かをししてあげたいと言う想いが動くと
（まだ思っているだけ、何もしていない）
母から完璧なタイミングで電話がかかってきて、
私が嫌だなぁと感じるようなことを言ってくるようになったのです。
これには驚きました！
そして気づきました。
このままでは母は嫌な役を演じ続けなければいけなくなってしまう。
やめないと！
この視点もそもそもズレているんですけど笑

そもそも私が、母ではなく自分を幸せにすればいい話。

してあげたい！でもやってはダメだ、母の力を奪ってしまう・・・
自分の中にある罪悪感から始まった「してあげないと」
（私は母を幸せにしようとしていた）
その罪悪感を少しずつ手放しながら揺れ動く気持ちを抑えて
母のために母のためにを、やめるようになりました。
それはもう本当に心を鬼にして・・・。

（これを書きながら気づいたんですけど、私、意識存在として
この世界に対するあらゆる罪悪感がまだ手放せていないんですね、きっと）

まぁそれもこれも元は自ら選んだ体験から始まったものではありますが
本当に、子が親のことをしようとするなんておこがましいんですよ、きっと。

それでも、母がいなくなって数日経った今も
「まだしてあげられることがあったよなぁ」
そう思って涙が出る。

本当に色んなことがあって、色んな想いをして、
その時その時できることはきっと全部した。
だから、悔いがあるわけではない。

だけれども、本当はもっとできたんじゃないかと、ぼんやり思ってしまう。
どこかで自分を攻めているのかもしれません。奥深いところで・・・。

＊

この話は、人によっては信じ難いものであることは分かります。
ですがクライアントさんのセッションでも似たようなケースを
たくさん見てきました。

もし皆さんの中に、親にしてあげたいという想いがあるなら
それをぜひご自身にしてください。
その方が自分も喜ぶし、親も嬉しいです、間違いなく。

そして親や親しい間柄の人が他界した後、自分がどれだけ尽くしてきたとしても
まだしてあげられることがあったんじゃないかと思うものですよね。
後悔の念、それは、あなたを蝕みます。

その時その時で、それぞれにみんな懸命に生きてきたのです。
「よくやった、よくやってきた」と、ぜひ自分をねぎらってあげてください。
そのほうが、先に居なくなった方も安堵します。
責めなくていいんですよ。
みんなそれぞれに、自らが望んだ体験の中で生きているのだから。

＊

そしてね、こういったことにそろそろ、疑問を持ってもいい頃だと思うんですよね。
子どもだった時期はあっという間に過ぎ、
気づけば母の日、父の日、敬老の日、お中元、お歳暮と踊らされ、
誰かに贈り物を贈る日々。

自分には？自分にはいつ贈り物をして、生きていることをお祝いしましたか？

私たちはいつ、自分のことをするのでしょう？

いつになったら、自分を幸せにするのでしょうか。
（これも母が強く言いたいそうです）

子を育て、大きくなったと思ったら今度は親の介護と孫の世話。
保険に入り、薬を飲み、病院に行って、、それで？

（子どもの頃から、親のことでいっぱいになっている子もいますね。
それは本人の環境設計によるものなのかもしれないので一概には言えません。
また、医療や福祉を否定するものではないこともご理解ください。）

＊＊＊

母から皆さまへ伝言として
「あんまりやり過ぎんのよ（親のこと）、それによって親が苦労するけぇ」

そして大きな２点。

・介護が必要になるくらいまで親の力になろうと思うな
（介護をしてほしいと思っている親はいない）

・親に対し、何かを施そうと思うな
（はっきり言ってどこの親もしていらんと思うよ、だそうです）

子どもが親のお世話をしようとしないのよって。

あと、子が親に必要以上に感謝を述べるのも、いらないって。

「生まれてくれて、親にしてくれただけで充分よ。
そうやって互いの体験を助け合っているんだから。
私は親をやりたかった。あんたたちが生まれた。それでいいんよ。」

※親がいなければ、私という存在はこの世に誕生していません。
命を繋いでくれたこと自体に感謝して自分に意識を向けましょうね。

あとは、友達とはしっかり遊んでおくようにと言っていました笑

＊

さて、この話をシェアしようと思ったきっかけは・・・

母が息を引き取った夜、お風呂に入りながら泣いていたら
霊となった母がやってきて（音声と気配のみ）

母「あんた母さんに流す涙がまだあったんじゃなぁ」って。
私　「いやそりゃあるよ、本当はもっと（母に）したかったもん」
母　「まぁあんた、そんなにしたかったんなら、もっとさしてあげたのに！」
私　「それだとえっちゃん（母のこと）のためにならんし、
（もっと助けられないといけない人になる）いけんと思ったんよ・・・」
母　「まぁ〜それくらいさせてあげるが〜親なんじゃけぇ〜」って。

すごい愛だなと思って、笑いながら泣きましたよ。
でね、この話（介護とか世話するとか）、共有した方がいいねってことで、
母との共著です。

＊

肉体から抜けてすぐ自分の身体の上にちょこんと鎮座した母は
「葬儀も墓もいらん（無駄なお金だから）死んでまで迷惑かけたくない」と言い、
結果的にその通りにしたのですが
↑この話も必ずするようにと、母から。

おかげで、火葬前に母に会いに来てくださったひとりひとりが
しっかりと落ち着いて母の顔を見てお別れができました。
私、自分がこの能力に長けていて本当に良かったなぁと思ったのが
亡くなった母に誰を呼んで欲しいかを聞いて連絡をしたんです。
（霊域にもエネルギー領域にも入れるので）

でね、「あんた、何も持って来させんのんよ」（お花やお香典）
と強く言われ、それを皆さんにお伝えし、お香典を受け取らないようにし、

私が、せめてここに花を買ってこようかなぁと言うと
「いらん！」と。
いやでも・・・と買ってこようとしたら、
「母さん、死んどんのに？」と笑

そして、母の遺体の横で会いに来てくださった方の間に入って通訳しました。
全員ではないですけど。
みんな泣きながら笑いながら、母とお話ししてお別れしたんですよ。良かったな。
人によっては、頭を撫でてもらったり、ヨシヨシしてもらったり。
最後に話せて良かったと通訳を受けた方は喜んでいました。
会いたい人に来てもらって、ご満悦の母でした。

骨になった母。
だけれど・・・ここからは笑い話です。
骨壷に手を合わせようとしても「母さんそこにおらん」と言われ
自分の骨を「カス」だと言い（それはまぁ確かにそうなんだけど）
「浮遊力がある」とか「死んだというより、抜けたという感じだった」とか
肉体を失った状態でこの世を見ると
「物（物質）はない、でも、あるというのは分かる」
「肉体の時のあの ”痛い” というのはなんだったんじゃろなぁ」（痛みは幻・・・）
みたいな話をしております。
生体から抜けたエリアは、生ぬるい感じなんだそう。

幽体離脱者の話を聴くことはあるけど、
母は完全に亡くなっていて、でもまだ霊域にはいて
その状態での話は脚色されておらずリアルでとても興味深いものであります。
あら、でもよく考えたら、たまにセッションで普通にこのエリアの人とも話しているな。
そう思うと不思議ではないのか。

なんかね、まだしばらくいるんだって笑

母としては
「罪悪感で人を幸せにしようなんてしなくていい」
これを伝えられたから気が済んだ（共著）とのことです。

読んでくれてありがとう。
みんなで共有してね。

最後に、生前母と親しくしてくださった皆様、母に代わってお礼申し上げます。
ありがとうございました。

＊

これは、母と私の関係の、ごく一部の一方向からの話。
まだシェアしたいことがたくさんあって、
なるべく脚色することなく色褪せてしまう前に
皆さんにお届けできたらなと思っています。

これから、墓や葬儀の常識も、まだまだ変わっていくのでしょうね。