葛藤と親の愛

母が他界して一週間が経ち、随分と気持ちの整理がついてきたので
もう一つ大切な話を皆さんにシェアしておきたいと思います。

私はどちらかというと
「包み隠さず自分の考えや想いをハッキリと言う」
という印象を周りに与えているのではないかと思うんですけど

実は、相手を傷つけてしまうかもしれないと思うと
気持ちを奥底にしまい込んでしまう一面を持っています。
(あなたもきっとお持ちです)

抑え込んだ想いや感情は、消化されることなく不満となって溜まります
私はそれが、「どれほどのものなのか」ということに、
全く気づいていませんでした。

そう、私は母に対し、ある部分での感情をひた隠しにして抑え込んでいました。
私がそれを言うことで、母を悲しませる、母が自分を責めることになると思い
気持ちに蓋をして、自分の感情や想いを、ないものにしていました。

だけど気づかぬうちにそれは、私自身を蝕むものになっていきます。

母に対する負の感情、そしてそれを認めたくない想い。
根本的には私がそうさせてしまったという罪の意識。

その申し訳なさから、母のためにと動いていた。
それはまるで母を庇うように・・・。

これを書いている横で母が
「母さん、そんなに可哀想だった?」

可哀想な人に見立てていたのは、自分の感情を見れなくなっていた私。
母は別に可哀想な人ではなかった

10年前に、松坂さんがこのこと言ってくれていたのに。
ずっとここだけ、抑え込んで出せずにいたんですよね。

責める自分。それを否定するように母を庇う自分。
感情を抑え込むことで感情のエネルギーが変形し、
憎悪のようなものが溜まっていく・・・。
それすらも認めたくなくて、一生懸命自分の気持ちを誤魔化したり
葛藤していたように思います。

私ね、母が亡くなって思ったんです。
母を責めなかった私、偉い。」って。

偉い?偉くなんかないよ。
自分を不幸にまでして、抑え込むことだった?
違うよね。
本当は伝えてもよかった。
自分を苦しめてまで、抑えなくてもよかった。

母はそれをちゃんと受け止められる人だった。
母という存在は、我が子の全て受け止めることができる存在です。
それがどんなに傍若無人な振る舞いであっても。
それに気づいたのは、母がいなくなってからでした。

実はこのパターン。セッションでも数多く扱ってきています。
お母さんのことが大好きだからこそ、言えずに起こってしまっていること。

私も、母のことが大好きで言えていなかったこと。
わかっていても、言えなかった。
内側にある罪悪感を手放しても、
それでも母を傷つけてしまうかもしれないと思い、言えなかった。

言っても良かったね、お母さん。
私、本当は寂しかったし、辛かったよ。
苦しかったし、悲しかったし、居場所が無くて、孤独感を感じていた時があったよ。
うまくいかないことを、お母さんのせいにしていたこともあったし、
もっとこうしてほしいと思うことも、なんで?と思うことも、憤りを感じることもあったよ。
言わずに、恨みに似た感情を膨らませるくらいならぶつけても良かったんだね、親子なんだから。
だって私、すごく愛されていた。出してもよかった。

親に関して、皆さんに伝えておきたいこと。
親は、あなたの体験の最大の協力者です。
あなたの体験を、常に常に促進してくれています。
それが、親という立場を取った人が無意識下でも自意識の上でも、やっていることなのです。
この視点は、人間の表層的なものではありません。
でも、分かる時が来ます。気づける時が来ます。

親は絶対に、あなたのやりたいようにやらせてくれています。
「やらせてくれない」ということも、やらせてくれています。
(この場合、親は悪者を演じています)
嫌な想いも、させてくれます。
それが親なのです。すごいですよね、親の愛。

それから、これも長年セッションをしてきて気づいたことなんですが
私たち、自分の体験に合わせて、かなりの記憶の書き換えをしています。

「愛されていない」と信じてその体験をなさっている方は
「愛されている」と感じた記憶はなるべくなかったものにしようとします。
愛されていると信じられない&記憶の書き換えです。すごいですよ笑

体験としての視点がなかなか持てず理解に苦しむ人もいるかもしれません。
でも本当はどこかで、もう気づいているのではないかと思うのです。

もう昔のことだから気にしてないよ、と思うようなことでも
親に伝えきれていないことや、言わずにいることがある方は
言ってみると「なぁ〜んだ!」という気づきがあったり

本当はあの時こんなふうに思っていたんだよね、ということを
今だから言えることとして素直に話をしてみると
案外スルッと自分の中で蟠っていたものがほどけて
気持ちが楽になったりします。

親との関係は、自分自身の土台となるものです。
ご自身の取り組んでいることや
現在の人間関係に影響を及ぼしていたりしますので
親との関係で何か自分の中に溜め込んだものがある方は、
ぜひご自身のために解消してください。

親のために、ではなく。自分のために。
それが結果的に親のためになります。

そして実はもう一つ驚いたことがあって、
母、65歳(10年前)で死ぬ予定だったのだと。
母親としての役目を終えて、他界する予定だったと。

それって私がRASと出会い、自分の人生の生き直しを始めた時。
(つまり気づかせ役はRASにバトンタッチ。
ここから私は意識体としての自分に気づいていった。)

「でもあんたが(気づかずに)しつこいから!笑」だって笑
生きていてくれたんだね、自分の命の尊さに、気づかせるために

ありがとう母よ。
色んなことがあって、楽しかったね。育ててくれてありがとう。
(※2年ほど前に伝えていた言葉です。なので気は済んでいます。)

※母や父に尽くしてしまう人は、「私のせいで」という罪の意識を持っています。
まずは自分の感情に気づき、認めること。
全ては体験。誰も悪くないんですよ。

親と子の関係。
色んなことがありますが、愛に基づいたものであることは間違いありません。

実はこの後、母の本質的意識体とのやり取りにより、涙も止まるような驚愕の事実が判明する。
でもその話は、母という自意識とはかけ離れたものなので、またいずれ。
ここの部分は脚色していいように書いてほしいそう。(やらかしてしまってるから笑)


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藤井ちひろ

トータルケアサロン ラルブル 
オーナーセラピスト
RAS認定インストラクター®
メンタルヘルスコーディネーター®

1977年生まれ 自身の体調不良や肌荒れなど長年の悩みから、化粧品や日用品、食などから受ける身体への影響について実践と研究を行い、数年間の健康・美容のアドバイザーを経て2009年 L'arbreを開業。 からだの自己治癒力を引き出し高めることがセラピストの重要な役割と考え、解毒に軸を置いたボディフェイシャルケア・インナーケア(分子栄養療法)で内外両面からのトータルケアサロンとして8年で約4000人のケアに携わる。 そのケアを追究する中でこころ(感情)とからだの深い繋がりに気づき、根本的なケア法はないものかと模索する中2015年RAS®と出会い、まるで生き方そのものを変えていけるような解放法に感動し、2016年3月RAS®認定ファシリテーターとなる。
同年10月認定インストラクターとなりファシリテーターの育成に励む中、ひとりでも多くの人が自分らしく生きられるようRAS®に専念することを決断し、現在の併設サロンkokokaraにボディケア部門を託す。 現在は RAS®に基づいたストレスケア、及び企業や経営者のサポート、メンタルヘルスの専門家の育成を行っている。
 
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